18 7月 須永有
影を描く
作品解説
須永あるは、ダイナミックな構図と絵具の力強い筆致が特徴の作家です。その創作の原点には、幼い頃の思い出として、母親がしていたエプロンの黄色い色、そして、誰か大きな人が影をつくり、その影の中に自分が入りこんでしまったことによる、強烈な「逆光体験」があると語っています。近年は、接収の《えかだんぴ図》に描かれた洞窟を自作に引用し、絵筆で火を灯すシリーズにも挑戦するなど、画面の中での描画が、現実の世界をよりポジティブな世界へ導くようなパワーを感じる作品となっています。
須永有はダイナミックな構図と絵具の力強い筆致が特徴の作家です。その創作の原点には、幼い頃の思い出として、母親がしていたエプロンの黄色い色、そして、誰か大きな人が影をつくり、その影の中に自分が入りこんでしまったことによる強烈な「逆光体験」があると語っています。近年は、雪舟の《慧可断臂図》に描かれた洞窟を自作に引用し、絵筆で火を灯すシリーズにも挑戦するなど、画面の中での描画が、現実の世界をよりポジティブな世界へ導くようなパワーを感じる作品となっています。
須永有
Aru SUNAGA
1989年群馬県生まれ。東京藝術大学大学院絵画専攻修士課程修了。現在、茨城県の共同スタジオ航大にて絵画を中心に制作。ダイナミックな構図と絵の具の力強い筆致は絵画ファンからの支持を集めつつある。主な展示は「絵筆で照らす」(un petit GARAGE、2019)、「本と美術の展覧会vol.1 」(太田市美術館・図書館、2017)など。主な受賞は、群馬青年ビエンナーレ2019入選、TERRADA ART AWARD 2014最優秀賞、第1回CAF 賞優秀賞・山口裕美賞(2014)がある。