18 7月 小林孝亘
森
作品解説
「光は、『存在』というものを実感できる状態に、私を導いてくれる」。これは作者である小林隆信の言葉です。本作は、杜の中のひらけた場所を描いた作品ですが、そこには彼の絵にとって重要な要素のひとつである「光」が射しこんでいる様子が表現されています。杜という「目に見える」、「形のあるもの」を題材としながら、じつは目には見えない「何か」を描いた作品なのです。
「光は、『存在』というものを実感できる状態に、私を導いてくれる」。これは作者である小林孝亘の言葉です。本作は、杜の中の開けた場所を描いた作品ですが、そこには彼の絵にとって重要な要素のひとつである「光」が射しこんでいる様子が表現されています。杜という「目に見える」、「形のあるもの」を題材としながら、じつは目には見えない「何か」を描いた作品なのです。
小林孝亘
Takanobu KOBAYASHI
1960年東京都生まれ。1986年愛知県立芸術大学美術学部美術科油画専攻卒業。1996年文化庁芸術家在外研修員としてバンコクに滞在。器、枕、森などを題材にした具象的な作品を制作。「小林孝亘展-終わらない夏」(目黒区美術館、2004)、「小林孝亘展-私たちを夢見る夢」(横須賀美術館、2014)、「絵画の庭―ゼロ年代日本の地平から」(国立国際美術館、2010)など国内外の個展、グループ展に多数参加。作品は東京都現代美術館、国立国際美術館等に収蔵されている。