29 11月 名和晃平
名和晃平
Kohei Nawa
彫刻家/SANDWICH Inc.主宰/京都造形芸術大学教授
1975年生まれ。京都を拠点に活動。2003年京都市立芸術大学大学院美術研究科博士課程彫刻専攻修了。2009年、京都に創作のためのプラットフォーム「SANDWICH」を立ち上げる。独自の「PixCell」という概念を軸に、様々な素材とテクノロジーを駆使し、彫刻の新たな可能性を拡げている。近年は建築や舞台のプロジェクトにも取り組み、空間とアートを同時に生み出している。2018年、フランス・ルーヴル美術館にて彫刻作品“Throne”を特別展示。2015年以降、ベルギーの振付家/ダンサーのダミアン・ジャレとの協働によるパフォーマンス作品“VESSEL”を国内外で公演中。
作品紹介
鹿は古来から「神使」や「神獣」として、アニミズムや神道などの信仰のなかで親しまれて来た。近年、日本では鹿が増え続けており、人里に時々現れる鹿は「迷い鹿」と呼ばれる。“White Deer”はインターネット上に現れた鹿の剥製を取り寄せ、3Dスキャンして得たデータを元に制作された。宮城県石巻市で開催されている芸術祭『Reborn-Art Festival』では、復興を願う象徴として牡鹿半島・荻浜の海辺にWhite Deerが立っている。神使が呼び寄せられたかのように、White Deerが姿を変えて明治神宮の杜に現れ、鎮座百年を祝福し訪れる人々を出迎える。